

誰も答えてくれなかった問い マジックを趣味として続けるとき、またマジックを仕事として真剣に考えたとき、誰もが必ずぶつかる問題や疑問があります。 例えば…・本番中に言葉がつまってしまう ・冷やかしへはどう対処すべきか・笑わせたいが、笑わせられない ・どうすればもっと拍手もらえるか ・緊張や汗をどう抑えるか という演技上の問題はもちろん、・広告に引っかかりやすく、ついつい道具を買いすぎてしまう ・DVDや映像を見て満足してしまう ・道具をたくさん持っていて、どれを演じれば良いか分からない ・「なにかやってよ」と不意に言われたときの対処 と言ったマジシャンあるあるもあれば、・観客をいじって笑いを取ることの功罪 ・マジックをやりすぎてしまう ・他人と同じマジックしかできない ・他人の演出を真似てしまう などのパフォーマンスについての悩みもあり、さらには・ハト出しをレパートリーに加える際の注意点・イリュージョンをしたいが、どんな道具がいいか? ・どうアクトを繋げてフルイブニングショーを作るのか? ・たくさんあるアドバイスの、どれを聞き入れるべきか ・自分の個性はどう探せばいいか といったプロを目指す人ならではの問題まで、千差万別です。 手順に関しての情報は多いなか、こういった疑問にしっかり答えてくれる資料は今まであまりありませんでした。 「ショー・ドクター」はもともとマジック・マガジン誌で4年間にわたり毎月連載していた人気コラムをまとめ、それに大幅な加筆修正を加えたものです。上にリストアップしたテーマは、コラムで扱われたテーマの一部。世界中の読者から寄せられた上記のような疑問や問題について、世界中の現場を知り尽くしたプロ中のプロであるジェフ・マクブライドが対策をアドバイスしてくれます。指導者としてのジェフ・マクブライド しかし内容は面白そうだけど、それを書いているのがジェフ・マクブライド?といぶかしむ方もおられるかも知れません。 ジェフ・マクブライドと言えばマスクとカード・マニピュレーションのアクトが有名で、ステージ・マニピュレーションが得意な人だ、というイメージをお持ちの方が多いと思います。しかしそれは彼の一面にしか過ぎません。 ジェフ・マクブライドはプロマジシャンとしての活動の傍ら、1993年よりラスベガスでマジック&ミステリー・スクールという学校を開催。主要な講師にはユージン・バーガーを始め、『ビヨンド・デセプション』を書いたトビアス・ベックウィズらがいます。そこではマジックを教えるだけではなく、仕事として成立すると同時にアートとしても自己表現としても成り立つように、演じるアクトに意味を持たせ、パフォーマー本人の個性を引き出すことに重点をおかれた指導がなされています。 そう思って、例えば彼のマイザーズ・ドリームやウォーター・ボウルの手順を見てみてください。 マジック自体は、昔から多くの人が演じているもの。しかしそこには確かにジェフ・マクブライドの詩的でユーモア溢れる個性が反映されています。彼には、多くのマジシャンに対してそういったアクトを作る手助けを長年行ってきた、一流の指導者としての側面もあるのです。 世界中でプロとして演技をしてきた経験と、指導者としての経験。 一読すれば、まさにジェフ・マクブライドにしか書けなかった一冊であることがわかるでしょう。収録内容・マジック・マガジン誌に掲載されたコラム全47編に加え、未収録のコラムやインタビュー、コメントを大幅に加筆。 ・コラムの内容を体現するマジック11編も収録。カードやコインはもちろん、メンタルやイリュージョンまでをカバー!